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秘書という二文字がもうエロい。男が勝手に妄想する“デキる女”の正体【働く女性で勝手に妄想①】

秘書という二文字がもうエロい。男が勝手に妄想する“デキる女”の正体【働く女性で勝手に妄想①】

秘書。

たった二文字なのに、なぜか妙にエロい。

もちろん「秘書」という仕事自体は、
極めて真面目な職業である。
スケジュールを管理し、来客をさばき、
必要な資料を準備し、会議や出張を手配する。
電話やメールの内容を整理し、
ときには複数の関係者の都合をパズルのように組み合わせる。

冷静に考えれば、
かなりの実務能力を要求される仕事だ。

ところが男の頭は、そんな現実をほとんど見ていない。

「女性社員」と聞いても何も始まらないのに、
「美人秘書」と聞いた途端、
脳内の社長室に高級そうな革張りの椅子が置かれ、
ブラインド越しに夕陽が差し込み、
タイトスカート姿の女性が手帳を開く。

誰も頼んでいないのに、勝手に映像化が始まる。

しかも彼女は仕事ができる。
自分の予定を完璧に把握し、来客の名前も覚え、
コーヒーの好みまで知っている。
そしてなぜか、眼鏡をかけている確率が高い。

これはもう、職業への理解ではない。

妄想である。

では、なぜ男は「秘書」という職業に、
ここまで勝手な物語を背負わせるのか。

タイトスカートがエロいから?

社長室で二人きりになれそうだから?

それとも男は、秘書に興奮しているのではなく、
秘書を持てるほど偉くなった自分に興奮しているのか。

秘書フェチを掘っていくと、
そこには性欲だけでは説明できない、
男の見栄、甘え、支配欲、承認欲求、
そして少し情けない成功願望が、
見事なまでに詰め込まれている。

まず認めよう。男が見ているのは仕事内容ではない

秘書の主な仕事を並べてみよう。

スケジュール管理。
電話対応。来客対応。
文書作成。会議の準備。
出張手配。情報整理。
贈答品の手配。関係者との連絡調整。

どうだろう。

この説明だけでムラムラしてきた男がいるなら、
かなり特殊な事務処理フェチである。

「会議室Bを14時から押さえておきました」

この一言だけで興奮できるなら、
秘書フェチというより予約管理システムへの偏愛に近い。

それでも「秘書」という肩書きがつくと、
同じ事務作業が急に意味深に見えてくる。

一般社員が資料を持ってくる。
ただの業務だ。

社長秘書が資料を持ってくる。
なぜか物語の始まりに見える。

一般社員が「お電話です」と言う。
ただの取次ぎだ。

美人秘書が「会長、奥様からお電話が入っております」と静かに告げる。
急に秘密の匂いがする。

つまり男が反応しているのは、
秘書の仕事内容ではない。

秘書と、その担当者との間にある特殊な距離感である。

秘書フェチは衣装フェチに見えて、
実際にはかなり濃厚な「関係性フェチ」なのだ。

「女性社員」より「社長秘書」が強い理由

想像してみてほしい。

同じ女性が、同じ黒いジャケットを着て、
同じように髪をまとめている。

肩書きが「営業事務」なら、
仕事のできそうな女性だ。

「総務部」なら、社内のことに詳しそうな女性だ。

ところが「社長秘書」になった瞬間、
男の脳内で何かが変わる。

彼女は突然、「偉い男の最も近くにいる女」になる。

ここが大きい。

社長、会長、政治家、弁護士、医師、実業家。
秘書は物語の中で、たいてい権力や地位を持つ男とセットで登場する。

秘書本人が権力者なのではない。

だが、権力者のそばにいる。

会議室に入れる。
電話を直接つなげる。
公表前の予定を知っている。
誰が会いに来たかも、誰の電話を
居留守でかわしたかも知っている。

表舞台の主役ではないのに、舞台裏をすべて見ている。

この立ち位置が、秘書に独特の妖しさを与える。

単に働く女性ではない。

「偉い男の秘密に触れられる女性」なのだ。

男の妄想は、こういう設定に弱い。

秘書フェチの正体は「俺だけを担当する女」

秘書のエロスを考えるうえで、
最も重要なのは露出ではない。

専属感である。

看護師、客室乗務員、受付、販売員。
多くの職業は、基本的に複数の相手へサービスを提供する。

しかし秘書、特に個人付きの秘書は、
特定の人物を集中的に補佐する。

あの人の予定を覚える。
あの人の好みを知る。
あの人が忘れていることを先回りする。
あの人が会いたくない相手を察する。
あの人の機嫌が悪い理由まで、だいたい分かる。

恋人ではない。
妻でもない。
家族でもない。

それなのに、自分の一日を自分以上に把握している。

この関係が男の妄想に刺さる。

「俺だけの女」という露骨な所有欲より、
もう少し社会的に包装された「俺だけを担当する女」。

この微妙な言い換えが、
秘書フェチを上品そうに見せている。

だが、中身はかなり欲深い。

仕事ができてほしい。
気が利いてほしい。
自分の好みを覚えてほしい。
何も言わなくても察してほしい。
弱みを知っても黙っていてほしい。
人前では自分を立ててほしい。
しかも恋人ほど面倒な要求はしてこないでほしい。

ここまで来ると、理想の秘書というより、
男の都合の悪い部分だけを削除した万能女性である。

自分の秘書なら夢、彼女が他人の秘書なら不安

秘書フェチの身勝手さが
最も分かりやすく表れるのが、この問題だ。

自分に美人秘書がつく。
嬉しい。

恋人が、別の男の専属秘書になる。
急に嫌な予感がする。

同じ秘書なのに、
なぜ立場が変わるだけで感情が反転するのか。

答えは簡単だ。

男自身が、秘書と上司の間には
「仕事以上の何か」が生まれそうだと
勝手に思っているからである。

長い時間を一緒に過ごす。
予定も体調も知っている。
二人だけで移動することもある。
ときには家庭の事情まで耳に入る。

仕事上の失敗も、弱音も、
他人には見せない焦りも知ってしまう。

自分の秘書なら、その親密さが心地いい。

恋人が別の男に同じ親密さを提供する
と考えた途端、不安になる。

これは秘書が誘惑しているわけではない。

秘書という関係に下心を投影している男が、
自分の妄想に自分で怯えているだけだ。

なんとも忙しい。

男は秘書ではなく「秘書を持てる自分」に欲情している

秘書フェチの核心に近づいてきた。

男は本当に、
女性秘書だけに興奮しているのだろうか。

たとえば、普通の会社員の自分に、
ある朝突然、完璧なスーツ姿の女性が現れたとする。

「本日のご予定を確認いたします」

そう言って、革張りの手帳を開く。

午前は取締役会、
午後は海外支社との会議、
夜は財界人との会食。
車は下に回してある。
先方への手土産も用意済み。

そんな人生ではない。

現実の予定は、午前中にメール返信、
午後に社内会議、夜はコンビニに寄って帰宅である。

それでも秘書が横に立った瞬間、
自分が何か重大な決断を下す人物になったような気がする。

秘書は、女性としての魅力だけでなく、
男の社会的地位を演出する装置でもある。

専属運転手がいる。
執事がいる。
高級車がある。
広い執務室がある。
そして秘書がいる。

どれも「自分は他人に時間を管理してもらうほど忙しく、重要な人物である」
という記号になる。

秘書に興奮しているつもりが、
実は秘書の横にいる偉そうな自分に興奮している。

秘書コスプレを見ていたはずなのに、
脳内では勝手に社長コスプレを始めているのだ。

男は秘書が欲しいのではない。

秘書を必要とするほど重要な男になりたい。

ここに性欲と出世欲の、あまり美しくない合体がある。

「秘書」という言葉には、本当に秘密が入っている

秘書がなぜこれほど意味深に聞こえるのか。
その理由は、言葉の成り立ちにもある。

英語の「secretary」は、
「秘密」を意味する言葉とつながっている。
もともとは、秘密を任された人、
機密を扱う側近や書記官といった意味を持っていた。

さらに興味深いことに、
かつては書類を収納できる書き物机も
「secretary」と呼ばれていた。

鍵のかかる引き出し。
手紙をしまう棚。
誰にも見られたくない文書を管理する場所。

秘書は人間になる前から、
秘密を保管する存在だったわけだ。

この歴史を知ると、「秘書」という職業に
まとわりつく妖しさが少し理解できる。

秘書は何かを知っている。
しかし、それを言わない。

誰が訪ねてきたか。
どんな電話があったか。
会議で何が決まったか。
ボスが誰を避けているか。
表向きの予定と、本当の予定がどう違うか。
何を忘れ、誰に嘘をつき、どこで焦っていたか。

エロスは、必ずしも肌から生まれるわけではない。

「この人だけが知っている」という
情報の偏りからも生まれる。

秘密を共有した二人は、
肉体関係がなくても、周囲とは違う線で結ばれる。

秘書と上司の関係が、映画や小説で
何度も色っぽく描かれてきた理由の一つがここにある。

二人は同じ秘密を持っている。

その時点で、もう少しだけ親密に見える。

有能であってほしい。でも自分より上には行かないでほしい

秘書幻想には、男のかなり面倒な願望が潜んでいる。

理想の秘書は、無能では困る。

頭の回転が速い。
言葉遣いがきれい。
相手の名前と顔を覚えている。
段取りが良い。
失敗を事前に防ぐ。
外国語も話せる。
空気も読める。
かなり優秀である。

だが、物語の中では、その知性や能力が
本人の出世のために使われることは少ない。

あくまでボスを支えるために発揮される。

つまり男が求めているのは、
「頭のいい女性」ではない。

「頭がよく、その頭脳を自分のために使ってくれる女性」である。

これはずいぶん都合がいい。

無知な女性では退屈だ。
仕事のできない女性では困る。

しかし、自分以上に評価され、
どんどん出世されると落ち着かない。

だから秘書という役割がちょうどいい。

有能さをたっぷり味わえるのに、
物語上の主役はあくまで男のまま。

男の自尊心に優しい設計になっている。

もちろん、現実の秘書は
誰かの自尊心を守るために存在しているわけではない。

だが、男の妄想の中では、女性の知性すら
「自分を支える魅力」として消費される。

秘書フェチを掘るほど、
男の要求仕様書が恐ろしく細かいことに気づく。

スーツのエロスは、露出ではなく統制にある

秘書と聞いて多くの男が想像する服装は、だいたい決まっている。

ジャケット。
ブラウス。
ペンシルスカート。
ストッキング。
パンプス。
眼鏡。
まとめた髪。

肌の露出は、それほど多くない。

それでも秘書スーツは、なぜエロく見えるのか。

理由の一つは、身体を隠しながら輪郭だけを残すからだ。

ブラウスは胸元を覆う。
ジャケットは肩を整える。
タイトなスカートは脚を大きく見せない代わりに、
腰から膝までの線を強調する。
パンプスは姿勢を変え、歩幅を整える。

つまり秘書スーツは、見せる服ではない。

身体を「仕事ができる形」に統制する服である。

この統制が、逆に男の想像を刺激する。

最初から大胆に露出している女性より、
ボタンをきっちり留め、髪を一分の乱れもなくまとめ、
感情を顔に出さない女性のほうが、秘書幻想には向いている。

なぜなら男が興奮しているのは、
完成された姿そのものだけではないからだ。

その完璧さが崩れるかもしれない予感に興奮している。

眼鏡を外す。
髪をほどく。
ジャケットを脱ぐ。
ブラウスの襟元を少し緩める。
椅子に深く座り直す。
実際には暑いだけかもしれない。
目が疲れただけかもしれない。

それでも男の脳内では、
「普段は見せない一面」という字幕が勝手に表示される。

秘書スーツのエロスとは、乱れた服ではない。
まだ乱れていない服が持つ、余白である。

男は「完璧な女の隙」に弱い

ただ髪をかき上げただけ。
少し疲れた表情を見せただけ。
眼鏡の位置を直しただけ。
いつも冷静な秘書が、
ほんの一瞬だけ困った顔をした。

それだけで、男は勝手に特別な意味を感じ取る。

これは秘書特有の仕草がエロいのではない。

普段の統制された姿との落差が大きいからである。

いつも明るい女性が笑っても、いつも通りだ。
いつも冷静な女性が笑うと、自分にだけ心を許したように見える。
いつも完璧な女性がミスをすると、急に人間味が出る。
いつも隙のない女性が弱音を吐くと、
自分が特別な相手になった気がする。

もちろん、その多くは気のせいだ。

秘書は仕事で丁寧に接しているだけかもしれない。
疲れてため息をついただけかもしれない。

だが、男は「自分だけに見せた隙」という物語を作る。

そして自分で作った物語に、自分で興奮する。
秘書フェチとは、想像力の自家発電でもある。

映画と漫画は、何十年も男の頭に「美人秘書」を仕込んできた

秘書がセクシーな職業として見られるようになったのは、
アダルト作品だけの責任ではない。

映画、ドラマ、小説、漫画、広告。
大衆文化は長い時間をかけて、
秘書という職業に特定の物語を重ねてきた。

忠実な女性。
上司にひそかに思いを寄せる女性。
既婚者のボスを誘惑する女性。
ボスのすべてを知っている女性。
表では従順だが、裏では男を操る女性。
過小評価されているが、実は誰より有能な女性。

こうしたキャラクターが繰り返し描かれるうちに、
秘書という肩書きだけで物語が立ち上がるようになった。

電話を取る。
コーヒーを置く。
書類を渡す。
机の横に立つ。
社長室のドアを閉める。

現実には、すべて普通の業務である。

ところが映像作品では、
これらの動作に意味深な間が挟まれる。

コーヒーカップを置く手元が映る。
視線が一瞬交わる。
ドアが静かに閉まる。
夕方になり、オフィスから人が消える。

男の頭には、この映像文法が
すでに大量に保存されている。

だから秘書がコーヒーを持ってきただけで、
「何か起きるのでは」と感じる。

コーヒーに罪はない。
電話にも、机にも、ブラインドにも罪はない。
全部、こちら側の脳が学習した結果である。

アダルト作品は、秘書をエロくした張本人というより、
すでに一般文化が作り上げていた
「秘密」「密室」「上下関係」「専属感」を、
分かりやすく濃縮した存在なのだ。

ボスが秘書を支配しているとは限らない

秘書幻想では、力関係が分かりやすい。

ボスが命令する。
秘書が従う。

男が上で、女が下。

だが現実の仕事は、それほど単純ではない。

ボスの予定を管理しているのは誰か。
電話をつなぐか判断するのは誰か。
重要な来客を先に通すのは誰か。
会食の相手、贈り物、移動時間、
資料の締め切りを覚えているのは誰か。

秘書である。

「俺は忙しい」と言うボスの忙しさが成立しているのは、
誰かがその忙しさを整理しているからだ。

自分では何もかも抱えきれない男
を、裏側で人間らしく動かしている。

秘書が休んだだけで予定が崩れ、
電話の相手も分からず、
どの資料が必要かも分からなくなるなら、
本当に依存しているのはどちらなのか。

秘書は部下である。

しかし同時に、ボスの社会的機能を支える管理者でもある。

しかも秘書は、男の弱点をよく知っている。

誰に頭が上がらないか。
どの取引先を怖がっているか。
妻に言っていない予定は何か。
酒を飲むと何を忘れるか。
大事な会議の前に腹を壊すこと。
自信満々に話していた案件が、実はギリギリだったこと。

人前では威厳を保つ男も、秘書の前では完全には演じきれない。
男の妄想では「俺の命令を聞く女」。
現実には「俺がボスでいられるよう、黙って支えてくれる女」。
この逆転が、秘書という存在をさらに妖しくする。

ボスが秘書を支配しているのではない。
秘書が黙っていてくれるから、
今日もボスでいられるだけかもしれない。

「従順な女」に見えて、実は一番怖い

秘書が物語の中で魅力的なのは、
単に従順だからではない。

従順に見えるのに、
情報を握っているからだ。

秘密を知っている。
予定を動かせる。
誰を会わせるか決められる。
電話をつなぐ順番を変えられる。
ボスの機嫌や弱点も把握している。
それでも表立って権力を振り回さない。

この「力を持っているのに、持っていないように見せる」状態が、男の想像を刺激する。

本当に何も知らず、何もできず、
命令に従うだけの女性なら、物語としては薄い。

有能で、情報を持ち、本気になれば
男を困らせられる女性が、あえて静かに隣にいる。

そこに緊張が生まれる。

秘書フェチには支配欲だけでなく、
「実は自分のほうが握られているかもしれない」
というスリルも含まれている。

男は従順な女性を求めながら、
完全に無力な女性には退屈する。

少し怖い女がいい。

だが自分には忠実であってほしい。

改めて、要求が多い。

現実に上司と秘書が恋愛したら、本当に羨ましいのか

映画や漫画では、
上司と秘書の恋愛は魅力的に描かれる。

二人だけの残業。
誰にも言えない関係。
閉じた社長室。
公私を越えた信頼。

仕事中は他人の顔をしながら、
二人だけが秘密を知っている。

実に物語向きである。

では、現実に起きたらどうなるか。

周囲はえこひいきを疑う。

本人の実力で評価されても、
関係のおかげだと思われる。

別れたあとも顔を合わせる。

評価を下す側と、
評価される側が恋愛関係になる。

断りたくても、仕事への影響を考えて断りにくい。

二人だけの秘密のつもりでも、
社内ではかなり早い段階で察されている。

妄想では「禁断だから燃える」。
現実では「別れた翌朝も定例会議がある」。

映画なら二時間で終わるが、
会社は月曜から金曜まで続く。

だから秘書と上司の関係は、
空想の中でこそ扱いやすい。

地位、秘密、専属感、背徳感。
興奮しやすい要素だけを味わい、
面倒な人事評価や社内政治は画面の外へ捨てられる。

妄想は自由だ。

ただし、現実の秘書は男の妄想を
実演するために働いているわけではない。

この当たり前の線だけ守れば、
頭の中で社長室を何度建設しても構わない。

秘書がエロいのではない。男の願望が丸見えになるのだ

ここまで掘ってみると、
秘書フェチが単なるコスプレ趣味ではないことが分かる。

男が秘書に見ているのは、
スーツやタイトスカートだけではない。

自分だけを担当する専属感。
何も言わずに察してくれる理解力。
仕事ができる知性。
命令を聞いてくれる上下関係。
弱さを知っても黙ってくれる安心感。
秘密を共有する親密さ。

そして、そんな女性をそばに置けるほど
成功した男としての自分。

支配したい。
だが世話もされたい。
偉く見られたい。
だが弱いところも受け止めてほしい。
知的な女性がいい。
だが自分より上には行かないでほしい。
自分のことは全部分かってほしい。
だが面倒な要求はしてほしくない。

相反する願望を一人の女性に押し込んだ結果、
男の脳内に「理想の秘書」が完成する。

秘書という職業がエロいのではない。

男が、秘書という肩書きに、
自分の見栄と甘えと性欲と出世願望を
勝手に詰め込んでいるのだ。

しかも妄想の中の男は、なぜかいつも社長である。

現実には自分の予定すらスマートフォンに通知してもらっているのに、
頭の中では有能な秘書へ指示を出している。

これほど壮大で、これほど情けない欲望も珍しい。
秘書フェチとは、女への欲望だけではない。

「完璧な女性に支えられる価値のある男になりたい」という願望を、
一本のペンシルスカートで包んだものなのだ。

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